お気に入りのキャンディアップルレッドのCoolZ、
ちょっと前にばらして内部を見てみた。
もんのすごく見慣れたフジゲンのザグリ。
グレコとかフェンダージャパンとかずっとこの形状。
当時から、マツモクよりもダイナよりもフェンダーに近かった。
これ新品で実勢68,000円らしいんだが、
そんな価格帯のギターでキャビティに導電塗料、PG裏全面アルミ箔貼り。
ちょっと他では記憶にない。
ジャックキャビティにはさすがに導電塗料は塗られてないが、
舟形プレートを留めて、ビス頭がきれいにツライチになるように
穴のふちが綺麗にテーパーにされている。
フェライトマグネットの今時のPUじゃなくて、
アルニコのヴィンテージタイプのPUが載ってる。
最初は安ギターで考えてたからPUは載せ替えるつもりで、実は候補もあった。
けどこのPUなかなかいいのでこのまま使おうと思う。
メーカーオリジナルのようで、STD-FATとかいうモデルのようだ。
音的にも名前からしてもFender '60s狙いな感じだろうか。
実際にはFenderより若干パワフルでレンジも広い。
同じ松本にあるGotoh Pickups製らしい。
ペグやブリッジでおなじみのGOTOHとは別の会社。
接合はそこそこタイト。
かつて所有していたFender Japan ST57 Eシリアルは
手でキコキコ揺さぶらないと抜けてこないほどキツキツだったがそこまでではない。
ツバ出し22FだけどPGが指板の下にもぐらない構造。
ローズ指板だけどトラスロッドは裏から仕込んであるのでスカンクラインがある。
多分あらかじめロッド溝を切ったネック材をどちらにも使っているんだろう。
もっと効率を上げるならメイプルもローズウッドも貼り指板にして
ロッドは表から仕込む手がある。事実安ギターはそんな感じだ。
俺はそういうやり方は好まない。
ローズ指板ならロッドの仕込みは楽なのかと思いきやそう簡単ではなく、
スラブ貼りなら指板材の裏側にもロッドの逃げを切らなきゃいけないし、
かといってラウンド貼りだとそもそも接着面がアールだからフラットより手間がかかる。
最近の安ギターで気になるのは、
ヘッドにあるロッド穴をふさいだ「プラグ」と呼ばれる埋め木の位置。
あれが異常に低い位置にある。
だからFenderのような綺麗な卵型になってない。もんのすごい長い。
ヘッドアジャストでも同じ。
加工が楽なスラブ貼りで済ませたいが、指板材の裏の逃げ加工のコストも削りたい、
ということだろうか。
ロッドの効きを考えた場合、端部はできるだけ表寄りのほうが望ましい気がするんだけど。
綺麗な加工。
指板材のローズウッドだけ延長したツバ出しネック、あれだけは勘弁してほしい。
さて、
外した元の白いPGと、届いたベッコウのPG。
悩んだ末、島村楽器に出向いて部品で発注してしまった。
かつて'74と'73を買った、今は亡き楽器店に居たスタッフさんがいるので頼んでみた。
結構高かったりしてね、なんて話していたら、本当に8,000円近くした。
仕方ないから買ったけど、Fender USAの純正PG買えるよ・・・。
ただ、これで指板延長部分も削らなくていいし、ネジ穴位置も心配ないはず。
実は回路も変更するアイディアがあるんだけど、今回はPG交換だけにした。
ので、めんどくさいからこのように。
これで新しいPGでフタをして、ギョーザを盛り付ける要領でひっくり返せば
開いてる穴にパーツがポコポコと。
入るわけない。
横着をしたせいでパーツの取り付けにだいぶ苦労してしまった。
完成。
やばい・・・かっこいい・・・。
この場合PUカバーやノブは結構焼けが進んでる方が色合いが奇麗なので
場合によっちゃモントルーあたりのクリーム色のやつ買おうかと思ってたけど
なかなか悪くない。実際はこの画像よりもう少し黄ばんでいる。
鼈甲・白・黒・白の4プライ。
グレコ用に買った、安物の赤鼈甲PGよりは綺麗な柄で深みもある。
ベッコウピックガードはケチってはいけない。
ビフォーアフター。
キャンディ・アップル・レッド、タートイズガード、ローズウッド・スラブボード。
イメージしてたストラト完成。