無礼院慈安宮
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もはや備忘録
ja
2024-02-11T22:37:29+09:00
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Build-up NB strat #2
  結局いつも見返すと肝心なところがわからない。あのときどうしたっけ?がわからなければ意味がない。反省。
  見た目だけなら凄えいい音しそうに見えるんだが。7端子問題で通常と逆、バネ側トーンの変則配線、リアは直引き。
  よく触りそうなリアトーンをVol側、...
結局いつも見返すと肝心なところがわからない。あのときどうしたっけ?がわからなければ意味がない。反省。
見た目だけなら凄えいい音しそうに見えるんだが。7端子問題で通常と逆、バネ側トーンの変則配線、リアは直引き。
よく触りそうなリアトーンをVol側、フロントセンターを共用でジャック側ポットに。NOSのセラコン、RMC 0.1mf 100V。
ピックガード組み込んでブリッジ取り付け。スプリングハンガーボルトの角度が上向きすぎる。またボルト同士がハの字状に内側に引っ張り寄せられる。穴ピッチ30mmと34mm問題を疑ったが、ハンガーも穴あけ位置も34mmだった。
パーツ売りだったはずのこのボディの加工がどこまでだったかわからないが、恐らくネックボルト穴とトレモロスタッド穴は加工済みだったのでは?ただこのハンガーボルト穴は購入後組立者が開けたのかもしれない。様子見。
GOTOHのマグナムロックが付いていた、ということなので手持ちのゴトークルーソンを使うことにする。穴位置は残念ながら一直線ではない。一旦このまま取り付ける。
絶版品のCJ軸、軸高3種ハイブリッドのSD91を使ってみる。いつか買ったC.A.R.Dも試す。ペグホールの下半分とペグ本体裏側の物理空間を埋めて密着度を増すためのパーツ。GOTOH SDシリーズ専用。
1/2弦の巻きしろが取れない。C.A.R.Dを諦めて抜けばもう少し軸が出るかもしれない。またブッシュに浮きがあるので一度外して沈める。
いくらか巻きしろが確保できそうなのでよしとする。2周か3周ならブッシュにもかじらないと思う。
関係ないがこのネック、杢を見たらわかるかもしれないが思いっきり板目である。ただ、だいぶ重さがある。メイプルワンピースのストラトネックを単体で持って、「重さ」を印象として感じることはこれまでにもあまりなかった。それが密度を意味するものだと思いたい。
ネックの仕込みが浅いというか、ボディ面に対して指板面がやや高いように思う。ただ全体の見た目の感覚も持った感じもその他各部の位置関係も、一部の安ギターにたまに感じるような違和感や、不格好さバランスの悪さはあまり感じない。むしろネックもボディも、単体で見たときに「造形が悪くないな」と感じたから買ったわけで、その印象は正解だったと信じたい。
正確で長いスケールが手元にないのでなんとも言えないが、元々付いていたブリッジポン付け無調整ではあるが極端なフレット音痴には陥らないので、多分スケールラインも出る範囲内だと思う。
高いように見えたボディに対する指板面も以外とそうでもないかもしれない。むしろ、昔のトーカイ、トーカイ製フェルナンデスに見られた、極端に指板面が低く、弦とピックガードが近いギターの方が厄介だと思う。
リテイナーのネジ穴は残念ながらセンターズレ。巷でパーツ売りされているネックは様々で、ナット無加工のもの、成形のみされているもの、溝加工済みのものもあればリテイナー位置に下穴の開けてあるものもたまにある。はたしてこのネックに成された仕事はどこまで制作者でどこから組込者なのかわからない。ナットの状態も含め様子見。
また、ブリッジの動きがあまり良くない。無負荷時特に違和感を感じなかったが、弦を張る際セルフフローティングしていく過程でスムーズでない。また「この個体から外した」と言われ付属したスタッドボルトに曲がりがあった。本体はGOTOHであると聞いていたし、購入時11.3mmなのは確認したので101Tだろうと考えていた。プレート裏すらよく見てないがちょっと確認したほうがいいかもしれない。スタッドホールとプレートの穴位置はマッチ。なのでUSピッチに56mm付けちゃったとかではない。じゃなんでスタッド曲がったのかが気になる。それも含め動きの悪さが曲がりのせいだけなのかの確認が必要。そこがクリアにならないとブリッジの各調整に進めない。
ここまで書いときゃいくら俺でも進捗忘れねえだろ。]]>
音楽とギター
2024-02-11T22:37:29+09:00
Brainflow (麻呂)
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Build-up NB strat #1
 少し時間があったので、コンポーネントストラトの回路を組んでみようかと思い立つ。
 画像だと色合いの感じが実物と違うが、ケンスミスのクロスの色と大差ないくらいアイボリーというかもうベージュだ。ちょっと色濃すぎんじゃね?とも思うが気になるようなら換えればいいか。
&...
画像だと色合いの感じが実物と違うが、ケンスミスのクロスの色と大差ないくらいアイボリーというかもうベージュだ。ちょっと色濃すぎんじゃね?とも思うが気になるようなら換えればいいか。
CTSのヘソ出し、所謂ヴィンテージタイプを使う。なんか新旧パッケージ入り混じって届いたが3つとも同じ物。コダワリというより単にトルクが軽いのがいい。というか平面タイプの中でも、国産の定番ALPHAのポットが重すぎる。cool-乙がポット/セレクターともにALPHAなんだが、ヴォリューム回すたび心のなかで「ぬぉぉ!」と気合いを込めている。
よし。組んだ奴もUSポット使ってたな。穴広げる手間なし。
ルジールのピックアップにはビスとバネは付いてこない。寸法含め全てUSスペックに合わせて作られているこのピックアップは、ビス穴もインチ規格で切られている。
AllpartsのPUネジセットが便利なんだが、ネジが謎に2本余計に入ってる。
同一規格なんでCRLやOAKの固定ネジに使える。こないだのCRL使っちゃおう。しかしネジいくぶん長すぎんか。
ボビンボトムには、ブランドとモデル、シリアルが手彫りで刻まれている。量産品では味わえない、「人の手で造られたものの良さ」がグッとくる。ピックアップカバーとノブ類もサウンドハウスに発注してあるんだがまだ来ない。送料浮かすために足したブツが取り寄せ品であることにあとから気づいたからだ。
まあいい。後からでも取り付けられる。
トールG/D。
リードの長さまでそれぞれ変えてある。プリボラは全部同じ長さだった。そりゃまぁ、造る側にしても余分な材料つける意味ないんだが、ストラトのセレクターまでだいたいちょうどいい長さプラス余裕くらいにしてくれてある。
リードの長さはルジールの細やかな心遣い、プリボラのそれは、「リードの多少くらいケチらんよ」というおおらかさ、と受け取れる。
ただ、最初に大雑把に束ねてしまっても「これ長えからリアだな」みたいに判別でk(ry
今回、ハンダや線材も所謂ヴィンテージのものを使ってみる。そんなに高価でマニアックなものではないが。
本当はあまり入れ込みたくない。沼るから。線材にしてもコンデンサにしても、変わる変わらん論争が昔からあるし、むしろ古いコンデンサに対して信頼が置けないという意見すらある。
結論から言うならマテリアル純度に時代差がある事だけは客観事実なので、現代の物と結果が全く同じであるわけが無い。ならば、それで望む結果が得られるならその人にとって「意味がある」ということになる。
一度くらいは自分でも体験してみる価値はあると思ったわけだ。
ここらへんで違和感に気付く。CRLのセレクタに端子が7つしか無い。3接点/2接点の2回路になっている。つまり片側にはフロント/センターポジションにしか端子がない、すなわちそちらがトーン側だということだ。
なんか見たことある感の正体を探って記憶を辿る。入手時すでに5点式セレクターに換えられていた73ホワイトのセレクターがこれだった気がする。
そうか。考えたこともなかった。ということは70代後半から標準となった5点式セレクターはコレなのか?つまり”当時の”フェンダー純正”だから”こうなっている、ということか?
わずか数ヶ月で手放した1979ストラトのピックガードを開けたことがあったかもう思い出せない。しかしCRLに供給部品の仕様変更をする際に「トーンはフロントとセンターしか無いから、そっち側の端子は2つでいいよ」なんてことになってもおかしくはないわなぁ。後で調べてみよう。センタートーンにリヤを絡めるとか、センター逆磁逆相なんてのは確か90年代になってからじゃなかったか?
そういうことなら、なんならフロントとセンターのトーンを共用にして、リアは直で引いてポット1個使っちゃう手もある。なんてところでこの日は時間切れ。まぁ、こんなのはじっくりやればいい。
まだノブも届かねーし。
そう、似たアイディアで、リアだけコンデンサ変えるっての、良さげな気がしてる。試すなら、かつて実験くんの餌食となっていたGreco SEが適任だろうかw
まったく、飽きないオモチャだよ。ストラトっのてのは。
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音楽とギター
2024-01-31T18:00:00+09:00
Brainflow (麻呂)
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Greco SPITFIRE restoration #1.7 and...?
  先日、白スピットファイアのネックとブリッジを仮付けした際に違和感を感じた。どうもスタッドのネジが上半分効いてない。
  見比べて見ると、
  なんか明らかに穴がでけぇ。
  バスウッドボディは柔らかい、というイメージがある。まぁバスウッドに...
先日、白スピットファイアのネックとブリッジを仮付けした際に違和感を感じた。どうもスタッドのネジが上半分効いてない。
見比べて見ると、
なんか明らかに穴がでけぇ。
バスウッドボディは柔らかい、というイメージがある。まぁバスウッドにだってグレードもあるだろうし、例えば部位によって密度差があったりするなら、木取りによってバラツキも出る。
アンカーレス・スタッド故に広がってしまったか、と考えたが、いや違う。それならヘッド方向にのみ広がるはず。中を覗くとネジ山も潰れてるし、これ、出品者が一度、本来のものとは違うスタッドを無理やり入れ込んだんじゃないか?
ただ、材の軟らかさゆえスタッドホールが破損することも充分有り得る。
ジャンクの方のスピットファイアボディは、衝撃によりスタッド前方が割れていた。当初補修も考えていたのでそのまま繊維に沿って引き抜いた状態がこれだ。
こういうことは衝撃によらずとも起こる。フロイドローズ等のアンカースタッドでもだ。リペアマンのブログなんかで事例を見ることもある。
リアにハムバッカーが載っていたり、このギターのように弁当箱キャビティである場合、スタッドを受け止める木部は相当薄くなり、フロイドタイプなら更にスタッド位置が前方になる。
なかなか悩ませてくれるのぅ。
スタッドホールよりいくぶん大きく穴を穿ち、硬めの材の丸棒を打ち込み接着した上で新規に穴を造る、が正解なんだろう。
ジャンクってのは、こういうもんだ。イヤなら諦めて棄てろ、ってことだな。
いや実はだ。
フラートン談義の楽器屋にふらっと寄った際に、ちょいと面白そうなものを見つけてだ。
塗装済みアルダーボディと、ローステッドメイプルネック。パーツ売りでひっそり片隅にあったんだ。
ボディ3,000円ネック2,000円だったかな?キャビティ加工もキレイだし、スタッドピッチは国産規格56mmぽいし、ネックもヘッド形状やらラディアスやら安ギターぽくはないし。
聞くと完全セルフコンポーネントらしい。メルカリやヤフオクなんかでよく売ってるボディとネックを手に入れて、パーツを揃えて個人で組んだギターをバラしたものだった。中古楽器も扱う店なので、そんな絡みで入ってきたんだろう。
気になると話すと、ラップ包装を開いてくれた。ボディはスタッフさんの話でも、杢からしてもアルダーだが、異常に軽い。いやうちの73も相当軽いが。
ボディネックセットなら4,000円で良いという。金物は?と訊くと全てあるそうだ。そりゃそうだよね組まれた状態で入荷したんだから。ネジ穴開け直しなんかの手間が省けるなら、その他のパーツもあれば有り難い、しばらく相談した結果、ペグ以外の金物全て付けても9,000円で良いですよ、ということになって、つい買っちまった。
ギター増やしたくないんじゃなかったのかよw
ピックガードはアイボリーの1プライだった。3トーンバーストのメイプルネック、さしずめ'58あたりの見た目になる感じか。セット販売ではなく別々に入手したネック/ボディなんだろうし、確かにネックエンドの加工が少し合わず隙間が空く。スケールラインはきちんと出たんだろうか?などと一抹の不安はある。
トーカイ用にと思い、買っておいたピックアップがある。
Rugir Pickups/ルジール・ピックアップス
Rugir Pickups’s blog
個人でピックアップ制作をされている方で、ヤフオクやメルカリで販売されている。スタンダードラインとしていくつかのモデルがあり、それ以外にも、なんとフルオーダーでピックアップを巻いてくれる。コイルワイヤーからポールピース/マグネット、ボビンの材質まで指定できるし、音のイメージや楽曲音源から、狙いたいキャラクターを相談できる。古いピックアップ、断線した個体の巻き直しなんかもやってくれるらしい。
プリボラと違い完全手巻きだ。ボビンを手で回し、ワイヤーを一巻ずつ巻いてゆく。
ずっと気になっていたが、少し前にヤフオクで落札できた。"Arquenote"というモデルで、'54ストラト風、ということらしい。トーンキャラクターを追い求めて、というより当時のスペック/データを基に寄せていく、という感じのものだろう。
このモデルはセンターも正磁正相(Non-RWRP)で、マグネットはアルニコ5だが低着磁、いかにも手作りな感じが好印象な梱包に、手書きでシリアルと仕様、それぞれのインダクタンスとキャパシタンス計測値を記した(手巻きなので数値が製品ごとに微細に変わる)カードを入れてくれる。なんとも素敵なピックアップだ。
こいつを載せてみようか。NOSのコンデンサならいくらか手持ちにある。
本来なら、ストラト始まりの10年位って、ワックスペーパーコンデンサだったと思うんだが、数値の近いコンマ1の100ボルトあたりならイイ感じになるんじゃないか。
どうにもギター弾きってのは、満足ってことを知らん。
仕方ねぇか。
こんなものくらいしか生きることに彩りを与えてくれない、この腐った世の中の所為にしておこう。
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音楽とギター
2024-01-29T00:00:00+09:00
Brainflow (麻呂)
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Greco SPITFIRE restoration #1.5
回路組んだら音出してぇんだ。
・・・が。
軽く分解清掃をした結果、
テコでも抜けてこねぇイモネジがおる。
なにか強い衝撃を受けて、ネジ山カジッたな。
バイスプライヤで掴んでグリグリ抜いたところ、
予想どおり、サドルもイモネジも逝...
回路組んだら音出してぇんだ。
・・・が。
軽く分解清掃をした結果、
テコでも抜けてこねぇイモネジがおる。
なにか強い衝撃を受けて、ネジ山カジッたな。
バイスプライヤで掴んでグリグリ抜いたところ、
予想どおり、サドルもイモネジも逝った。
・・・買えばいいんだろ。
いつの間にか紛れ込んできた、
安ギターシンクロがあるにはある。
弦間10.5mmなんでもちろんサドルも流用出来るが
ヤなんだそういうのが。
付きゃなんでもいいという気にはならん。
でだ。
白い方のスピットファイア、まず弦緩めんじゃん。
んでカポでテキトーに弦挟むじゃん。
トレモロスプリングはずすじゃん、
ネックボルト抜くじゃん、
で移植www
便利だのぅw
弾いてみたけど、まだ落ち着いてないねぇ。
オトがカタイねぇ。
しばらく通電して様子見よう。
それはそうと
悪くねぇなあ。色合い的に。
むしろ組み合わせ逆のほうがいいなぁ。
なんて思うけど、どうせ気持ち悪くてもとに戻す。
余談だが、
かつてストラトに純正採用されていた
CRL(Centralab)のセレクタースイッチが
やたらに高騰していて困る。
通販でも4,000円近い。
パーツ探しのヤフオクサーフィンで見つけた
長期在庫のCRL5点セレクターの処分品、
送料入れても相場の半額なので飛びついた。
フェンダー純正部品。
「アンタの古くせえストラトキャスターにはどうせ3点式のセレクターが付いてんだろ?この5点式スイッチに換えればイマドキのスペックになるぜ。ハーフトーンが使えんだ。なに、配線はなんも変わんねぇよ。」
的なことが書いてある。
多分昭和の頃の仕入れだぞこれw
本家フェンダー様の示す実体配線図。
全ての部品品番まで記されている。
なんと親切なことか。
フェンダー、
というかストラトキャスターのセレクターが
CRLからOAKに変えられたのはいつ頃なんだろう。
OAKも初期は使えたもんじゃなかったが
今ではまぁ、品質もだいぶマシになり
そうキライではない。
ただ、やっぱり、
CRLの操作フィールが好きなんだ。
バネ圧に逆らってカム山を乗り越える、
あのカタカタカターン!の感触が好きなんだ。
当時の国産セレクタースイッチの定番に
SCUDのDM/YMシリーズがある。
どちらも一定確率で初期から接点不良がある、
そういう程度の品質だと俺は思ってる。
そして基本設計が変わってないので、
それは今現在も変わらない。
クローズドのYMは過去の経験から敬遠するが
オープンのDMは、クセを理解した上で
使ってもいいかと思えてしまう。
見慣れ、使い慣れた物である以上に
構造上CRLに近い、
あのカタカタカターンの操作感を持っているからだ。
ついでに言うなら、
最近多く見るAlphaの緑のヤツ、
安いし不具合の記憶もないし良いのだけれど、
なんかレバー長いのよ。
ノブがピックガードからえらく浮いてカッコ悪い。
なんでそうしたんだ?
レバー比の関係かなんかで、
そうしないとピックガードに当たるんだろうか?
些細なことだけれども。
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音楽とギター
2024-01-13T23:58:59+09:00
Brainflow (麻呂)
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Greco SPITFIRE restoration #1
  回路組む回。
  2本似たようなギターがあった場合、全く同じはつまらないので、ピックアップを用意した。
Greco "DRY"
  言わずもがなの有名ピックアップ。後年もののDRYはスタンプもラベルもない。しかも4芯仕様でコイルタップ出...
回路組む回。
2本似たようなギターがあった場合、全く同じはつまらないので、ピックアップを用意した。
Greco "DRY"
言わずもがなの有名ピックアップ。後年もののDRYはスタンプもラベルもない。しかも4芯仕様でコイルタップ出来る。これはJJシリーズから外された個体のようだ。確かに当時リヤハムがタップ出来る仕様は定番だった。
余談だが以前スピットファイアの情報収集中に見た記憶があるが、SPF-70に載っていたDRYは、コイルタップ対応という点では同じでも3芯だったはず。
Greco "JX-Ⅱ"
これをふたつ。
ラージポールピースでいかにも暴力的な出力を持っていそうな見た目だが、リードアウトは一般的なシングルコイルと変わらなかった気がする。
実はこれの前身にJXってのがあって、そいつは確かハイパワーシングルだった。ダンカン・クオーターパウンドやシェクター・モンスタートーンの存在を考えれば需要もあったろう。
またJXは中間タップ線を持ち、コイルタップ回路にすれば一発で通常のシングルコイル並みの出力に落とすことが出来た。
スピットファイアの最上位機種SPF-70と同じピックアップ構成となる。ただ狙って探していたわけでもなく、「あったので」それもアリかと選んでみた。当時モノのグレコピックアップを載せてやろうかなぁ、ぐらいには考えていたので、方向性としてはいいセンだと思う。
付属のネジをキチンとセットで出品してくれる人だったのでありがたいんだが、元がピックガードレス・ダイレクトマウントなのでこのネジが使えない。このネジはボディ側に刺さって、バネの反力でピックアップを持ち上げるのであって、ピックアップの穴に対してはスカスカだ。
元々着いていたVIRGIN KILLER(書くの恥ずかしい)ピックアップのネジを使うことを考えた。フェンダージャパンでもよく見るドリルねじ仕様なので、これを使えばネジが自らタップを立ててネジ穴を作ってくれる。
なんてことをやっていると、リード線の根本がポロッと。おいおいおいやめてくれ。そうでなくてもこのピックアップは断線等のトラブルが多いモデルで、外してみると使えない個体も多いと訊いている。
まぁ、その場所ならハンダで補修できそうなので安心する。
今更だが実は、昔からSSH(アメリカ市場的に言うならHSS)ってやつがあまり得意ではない。若い頃からそうだった。リアがイイ感じだと思うとフロントのシングルが硬すぎる音でイヤだったり、あるいはその逆だったり。HSHってのはツーハムにセンター足してみましたというものだと考えるとそうおかしくもないが、どちらにしてもシングルコイルとハムバッカーの共存する環境というのは、ポットの抵抗値や(当時はまださほどトーンを弄らなかったが)コンデンサの数値で、どちらかに合わせどちらかに妥協するという問題がどうしても生じる。
そこで今回面白い回路を組んでみる。
500k/250kデュアル・ポテンショメータ。いわゆる1軸2連ポット。よく似たものにバランサーポットや、ベースなんかにあるノブが上下2連になってるコントロール用のポットがあるが、どちらとも違う。
500kΩと250kΩの二種のポットが連動していて、1つのノブでコントロールするというケッタイなものである。ちなみにフェンダーからしか出ていない。
あとはこれだ。4回路5接点の、いわゆるスーパースイッチ。見るからにOAKタイプだ。少し安いコピー品らしきものもあるけど、とりあえずフェンダーって書いてある袋に入ってると気分いいじゃない。すぐ捨てるけどw
これらで何をしようというのか。
これだ。
フロンティスランドさんから配線図を拝借した。
https://frontisland.com/
「配線図集」というコンテンツに多くの配線図が掲載されていて面白い。
最近気付いたがYouTubeチャンネルもお持ちのようだ。
https://youtube.com/@frontisland
以前はよく、DGBさんという方が運営する"DGB Studio"というサイトを覗いていた。ピックアップ配列ごとに大量の回路図や実体配線図が載せられており、かつて自分で考えた、組んだ回路と同発想のものを見つけて懐かしく思ったり、複雑かつ合理的な回路や奇抜で斬新なアイディアに感心したり勉強になったりした。しかし残念ながら、いつの間にか
閉鎖されてしまったようだ。その節はありがとうございました。
話を戻そう。
これがどういう回路かというと、シングルコイル用の250kΩポットと473コンデンサの組み合わせと、ハムバッカー用の500kΩポットと223コンデンサの回路を並列に内包し、ピックアップに合わせて切り替えてしまおうというもの。ついでに折角の4芯ハムバッカーなので、ハーフトーン時オートコイルタップも組み込んだ回路になっている。
元々が3シングルのストラト弾きなので、わざわざハムバッカー搭載ギターを手に持ったときにコイルタップの必要性は感じない。まぁ元々ついてりゃ気分で触るが。それにこのDRYはリードアウト7.5kΩ前後のようなので、コイルタップして単体で使うにはチト出力が足りないのではないか。
実際の回路図についてはもう、こういうことを頭から煙を出しながら考えていたのは30年以上前なので、なかなか理解が追いつかないが、順を追って見るとスーパースイッチの4つの回路をそれぞれ、概ね各ピックアップの挙動を決定する3セクションと、残りの1つをヴォリューム/トーン回路の選択セクションとして使っている事がわかる。
ハーフトーンの制御が面白い。フロントPU(赤色)セクションにはポジション4にリアのタップドシングルもつながれ、そのままセンターPU(緑色)セクションのポジション2/3/4上を渡ってそのまま出力される。センターPUは緑色セクションのマスター端子につながれ、ポジション2/3/4のときだけフロントセクションからの信号にミックスする形で出力される。ポジション2ではフロント、ポジション4ではタップドリアとミックスされ、ポジション3のときはフロントセクションからの入力がないのでセンター単体で出力されるわけだ。
その後回路選択(水色)セクションを通り、ポジション1/2/3/4のときはシングルコイル用回路、ポジション5ではハムバッカー用回路を通って出力されることになる。
さて、早速組んでいくんだがいろいろと狭ぇ。
通常ストラト、1V2Tの回路では2番目のトーンポットを逆向きにする。キャビティの端に近くなるのでスペースが厳しいからだ。また最初から2つのトーンを1つのコンデンサで兼ねる設計だったので、それが容易になるようにという意図もある。それがスタンダードになり、このギターもデフォルトで2つのポットが向かい合っていた。しかしこれではどうにも狭い。幸いこのギター、キャビティの幅方向は狭めであまり余裕はないが、長さ方向はだいぶ余裕がある。そこでトーンポットを逆に向けておいた。
めんどくせぇぇぇぇぇ!
なにせギター2本分の配線をこの中に押し込んだようなものだ。うっかりポット間アースを忘れたが、組込時のジャック配線時にやればいいだろう。ただ導通確認を行っていない。とりあえず祈っておこう。
少し前に、工具専門店でたまたま見つけて買った、このハンダコテ台が使いやすい。ハンダ作業をしていると、手が1本2本足りないと思うことが多々ある。このコテ台にはパーツを保持するクリップが2つついており、角度も距離も自由に変えられる。例えばあのパーツとこのリード線を持っていてもらって自分はコテとハンダを持つ、なんてことが出来る。
特にキャビティとの干渉等もなく収まったので、今回はおしまい。こうして見ると、のっぺらぼうのカバードピックアップのスマートさも悪くなかった、とは思う。
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音楽とギター
2023-12-16T15:00:00+09:00
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1987 Greco SPF-40 "Spitfire" #2 -Hardway-
前回のスピットファイアの他に、実は別の個体がある。
しばらく前からスピットファイアを狙っては居たが
出物がある時に決まって手持ちに余裕が無かったり
口惜しい思いをしながら数本見送ってきた。
そんな中、三千円という破格でジャンクが出た。
そんなに頻繁に見かける機種じゃない...
前回のスピットファイアの他に、実は別の個体がある。
しばらく前からスピットファイアを狙っては居たが
出物がある時に決まって手持ちに余裕が無かったり
口惜しい思いをしながら数本見送ってきた。
そんな中、三千円という破格でジャンクが出た。
そんなに頻繁に見かける機種じゃない。
もうでてこない可能性だってある。
再生できなかったとしても、三千円なら諦めもつく。
そんなふうに考えて、他人が見たらゴミ同然の物体を
三千円プラス送料で無事手に入れた。
実は、黒いギターってのがあんまり好きじゃない。
嫌いというほどじゃないが、あまり触手が動かない。
CBS期のストラトキャスターには、
ブラックストラトと呼ばれる仕様がある。
70年代中頃から、
ピックガードをはじめとする樹脂パーツの色が
何故か黒色に改められた。
今では考えられないが、
残っている白パーツを使い切りながら順次切り替わったので
樹脂パーツが白黒混在している個体も珍しくない。
ブラックモアのアレとか、
逆にギルモア(のは違うけど)みたいな見た目のヤツも存在する。
すべての樹脂パーツが黒に変わって、
たまたまブラックカラーを選択して、
ついでにローズ指板の個体を指してブラックストラトと呼ぶ。
それまでは存在し得なかったわけで、珍しかったんだろう。
この個体はちょうどそんな感じだ。
別にだからといって価値はないが。
ピックアップまでカバードタイプなので
ホントにのっぺらぼうで、
いやそこまで黒くなくてもとも思うが、
構えてみるとまぁ、悪くはない。
ただ、
事前に画像で確認済みとはいえ、全身凄まじく傷だらけだ。
トレモロスタッドが前につんのめっているのも
確認済みではあったが、サーキットを開こうと
ピックガードのネジを回すと最初の一本からもう
サビで折れやがった。
恐らくは、湿度も管理されていないような環境、
例えば野外の物置のようなところに、
ケースにも入れられず、突っ込まれていたんじゃなかろうか。
スタッドの曲がりは、
投げ込むときにトレモロユニットのケツ側が
他のなにかにぶつかった、なんて考えりゃ納得がいく。
そこからもう折れる折れる。
ピックガードネジは半分以上、ネックボルトも半分折れ、
スプリングハンガーボルトも、
トレモロスタッドもそれぞれ片方折れた。
どうすんだこれ。
ドリルで大穴ほじって、頭の出た残りをどうにか抜くか、
腐りきってんならいっそドリルで丸ごともんじゃうか。
トレモロユニットは使えそう。バネやイモネジなら交換できる。
サーキットは…ポットやセレクターは変えるとして
ピックアップはエポキシで固まってるなら生きてるかも。
ピックアップも変えちゃう手もある。
ネックが困った。
前回書いた、「ボディにもネジ山がある問題」のせいで
ボディから外せない。ボルトの皿はすでに飛んでるのに。
と、ここまで解体してしばらく放置していた。
が、どうしてもどうにかしたい。弾きたい。
なんとか外れないかと、
ボディを固定してネックをこじってみた。
ネックの先の方押し下げりゃ、
バールでクギ抜くようにテコが作用するだろう、
なんていう乱暴極まりないやり方だが、しょせんジャンクだ。
赤サビの程度からして、
ネジ山部分はもう酸化した砂鉄同然、
そこまで行く過程の膨張で、
ボディ側の山も相当程度損傷してる…んじゃね?
黄金の80年代、
おまえはジャパンビンテージなんて持て囃される
フジゲン製のメイプルネックだろう!耐えろ!
ボディ側の穴は…多少広がったりしても…
多分一応きっと体制に影響は無さそうな気がしなくもない!
耐性には影響するかもしれないが。
するとパキッ!という
寿命が3ヶ月と数週程度縮まりそうな音と共に
多少のアソビが生じたので、
ギコギコと揺すっているうちに
抜けた。
スタンプは機種名にローズ指板を表すRが付く。
ここまでサビたネックボルトを初めて見た。
ネック側に残る部分は生きていそうなので
バイスプライヤーで回してみたら難なく抜けてきた。
その後ネックは清掃、
ボディに残ったネジは
バイスプライヤーでなんとか掴もうとしてみたり、
逆ネジタップかましてみたり、
よく固着したボルトをバーナーで炙るのと同じ発想で
ハンダゴテで温めて熱膨張で固着緩めてみようとしたり、
そうこうしてるうちに、前回の白いの出てきて、
堪らずポチっちゃったというわけだ。
本来欲しかった色、欲しかったメイプル指板、
欲しかった白ピックガード仕様。
ただ、
いつか組もうとバラしたままの、
トーカイMATのカスタムネックしかり、
まだ使えるものは、出来ることなら形にしたい。
そんな折に、どういうわけだか、
俺の事情を知っているかのように
スピットファイアのボディとアッセン一式が出る。
なにも黒ボディに黒ピックガードで出なくても、
他の色でも良かったのに。
そう思ってしまうほどタイムリーな出品に
苦笑しながらポチってしまった。
いずれ組むつもりで集めていて、
それぞれ別の個体のものだと書いてあった。
活かさせてもらいますよ。
少なくともギターの形でこの世に在りゃあ
弾いてもらえる確率も上がるってもんだ。
生きてるうちは俺が弾くよ。
あといくらかパーツを揃えればおそらく組めるので
多少の仕様変更も盛り込むかもしれないが
そのうちここに書くと思う。
タイムマシンがあるなら
あの頃の俺に持たせてやりたい気もするが
どうせ例のSEみたいな仕打ちをするやもしれんし
今までどうにか生きてきたご褒美として
俺が楽しませてもらおう。
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音楽とギター
2023-11-23T20:00:00+09:00
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1987 Greco SPF-40 "Spitfire" #1
80年代後半、グレコのラインナップに
"GRECO-DEVICE"なるロゴをあしらった
いくつかのモデルが現れた。
まず思い出すのはJJシリーズ。
コンコルドヘッドを持つ、
ジャクソン・ディンキーのコピーモデル、
と考えて良いシリーズだ。
それとほ...
80年代後半、グレコのラインナップに
"GRECO-DEVICE"なるロゴをあしらった
いくつかのモデルが現れた。
まず思い出すのはJJシリーズ。
コンコルドヘッドを持つ、
ジャクソン・ディンキーのコピーモデル、
と考えて良いシリーズだ。
それとほぼ同時期に追加されたのが
鳥類のクチバシのような
スリムで鋭利なヘッドシェイプを持つ
スピットファイアとボンバードという
2モデルだった。
グレコは当時、
ジャクソン製ピックアップの輸入代理店でもあり
実際ジャクソンPU搭載モデルすらあったJJシリーズだが、
そのボディシェイプは
ソロイスト/ディンキーシェイプをコピーしてはいない。
ジャクソンのそれと比べると
左右のホーンの長さは短く、
うまく表現できないが、
ストラトキャスターから周囲の面取り部分を削ぎ落とし
平面部分のみを残したような、
スリムでスクエアなボディを持つ。
そのJJシェイプのボディをピックガード仕様にし、
22フレットのミディアムスケールネックを合わせ、
当時のスーパーストラトカテゴリーに放たれたのが
グレコ・スピットファイアであった。
残念ながら販売期間はそう長くはない。
しかし、当時中学生だったか高校生だったか忘れたが
グレコのカタログを擦り切れるほど眺めた俺の記憶の中に
その印象は鮮烈に刻まれている。
当時、スピットファイアをベースとする
足立祐二モデルが存在したからだ。
もちろん憧れはしたが、
どういうわけか当時から
アーティストモデルやシグネチャーモデル
あるいはいわゆるドンズバ仕様なんてのに
不思議とあまり惹かれなかった。
スピットファイアは独特だった。
SPF-40/55/70という3ラインナップだった。
なんだか日焼け止めの種類みたいな品番だが
この当時の品番はそのまま金額を表している。
まずそれぞれボディ材が異なる。
上位機種からそれぞれセン/アルダー/バスウッドだ。
搭載ピックアップもそれぞれ異なるほか、
ブリッジも3モデルそれぞれ違っていた。
40のみ2スタッドのシンクロタイプトレモロ、
上位2機種はロック式トレモロを採用していたが、
"WING"と"G-FORCE"という、
それぞれ別のものが与えられている。
どのモデルも
指板をメイプル/ローズウッドから選択出来たが、
70だけはオイルフィニッシュネックが採用された。
グレコは俺のファーストギターのブランドであり
親しみがあった。
当時すでにロック式トレモロを敬遠し始めていた俺の
現実的な選択肢としては最下位グレードということになろうが
これまで持っていなかったのだから、
当時の俺は結局買えなかったんだろう。
「これまで持っていなかった」
そうだ。過去形にしてやった。
つまりポチったんだ。
程度は悪くない。ワンオーナーだと思う。
というか程度の良いものをポチるに至った経緯がある。
それについては次回書く。
特徴的なヘッドシェイプとDEVICEロゴデカール。
刻印が打たれたギヤカバーは、
SE等でおなじみの
四角いボディのロトマチックに使われていたものと
おそらく同じものだろう。
ペグ本体はジャパビン後期おなじみのGOTOH SG381系。
上位2機種はトレモロユニットに合わせたのか、
ハードウェアはブラックで統一され、
40だけが唯一クロームシルバーとなる。
…のは別に構わないんだが、
ラインナップにロック式トレモロがあるせいもあり
ストリングリテイナーがテンションバーで済まされている。
グレコに限った話ではなく、当時のトーカイ、
フェルナンデスでもよく見かけた。
ロックナットと共に使われるパーツだが、
これ一つで全ての弦にテンションかけられるから
これでいいんじゃない?なんてノリで
シンクロタイプのトレモロユニット搭載モデルにも
使われてしまったんだろう。
これがよろしくない。
テンションバー自体が大きな抵抗となり、
弦のナット部分での自由な往来を大きく阻害する。
そしてそれがトレモロ使用時の
チューニングの狂いの原因となる。
後にローラー形状、
もしくは実際にローラーが可動するストリングガイドや
ローラーナットが生み出されたのは歴史が示すとおり。
これはどげんかせんといかん。(懐かしい)
オリジナルの2点支持トレモロ。
当時アメリカンスタンダード・ストラトキャスターの
2スタッドシンクロユニットに人気があった影響は大きい。
また上位機種がフロイドローズの規格にあわせて開発した
オリジナルトレモロを採用しているので、
弦間10.5mmに揃える必要があったんだろう。
これの正体はなんてことはない、
GOTOH/ジョン・サーでおなじみGE1088、
あれを改良して10.5mm版を作ったというわけだ。
実際プレート裏面に1055の刻印がある。
そのためアンカースタッドではなく
初期のフロイドローズ同様木ネジスタッドだ。
ただアームだけはシンクロタイプに似合わず
6mm径の太いものが使われる。
ロック式トレモロの上位機種と
見た目のイメージを揃えたかったんだろうか。
ちなみにこのアームは現在でも供給があり新品が買える。
例えば現在では入手が難しくなってしまったような
6mm径直ネジの古いFRT等に流用できる場合がある。
ネック裏のスタンプはSPF-40、
シムに半分隠れた文字はメイプル指板を表すMだろう。
かつてフェンダージャパンST57で体験した
ネックセットボルトをすべて抜いても、
ネックを揺さぶらないと外れてこないほどの
キツキツの加工精度が素晴らしい。
ただ、フジゲンは昔からそうなんだけど、
ネックボルト穴のボディ側にもネジ山がある。
いやま、わかる。
下穴一緒に空けてそのままビュンなんだろう。
フジゲンは量産メーカーなんだから。
'80SEも、その後所有した'78SEも、
当時のフェンダージャパンST57、ST72も、
そしてこれも、2011Cool-Zも一貫してだ。
恐らく現実的な問題は起きてこないだろうが、
これが昔から気になる。
ネックをボディ側に引き寄せ密着させる作用を
ボディ側のネジ山がいくらか邪魔をする方向に
はたらいてしまうじゃないか。
少なくともデタッチャブルネックの本家フェンダーは
そういうやり方をしていない。
取引時の商品説明によると、
前オーナーいわく回路は特にいじっていないが、
ヴォリュームポットだけは250kに換えたそうだ。
その方が音が良かった、ということだった。
弾いた感じ確かに、
これ以上ハイがでしゃばっていたとすると
ちょっと煩いな、という気はする。
搭載ピックアップはシングル、ハム共に
"VIRGIN KILLER"、ヴァージン・キラーとかいう
厨二病丸出しのネーミングのシロモノが付く。
フェライトマグネット、パッシブだがフルカバードで、
中身はエポキシのようなもので密閉されている。
センターは時期的にまだ逆磁逆相ではない。
サウンドはまぁ、バランスもよく、嫌いではない。
さて、問題のテンションバーは取り外したい。
そのうえでヘッドテンション(ナットテンション)を
どう確保しようかと悩む。
グレコ刻印入りのペグを外すのは惜しいんだけど
マグナムロックの軸高調整式を入れてみる。
しかし極限まで下げられる構造にもかかわらず、1/2弦だけはどうしても角度が足りない。
片6連配列でアングルを持たないヘッドの1/2弦は
テンション対策としてこの手のペグを使ったとしても、
何らかのテンショナー/リテイナーが必要だと悟る。
こんな形でのヘッドでも、その位置関係はストラトに準ずる。
通常ストラトであれば、
1/2弦リテイナーは4/5弦ペグの中間あたりだが
ヘッド形状ゆえ1/2弦はもろにデカールの真上を通っている。
デカールを無視してビスを打つことにどうしても抵抗がある。
ふと思いついて、パシフィカとフラートンを見てみる。
ロゴ避けりゃいいか。そういう手もあるな。
見た目的には
お世辞にも格好良いとは言えないが、
こんな感じを落とし所にした。
アメスタタイプも考えたが
当時の日本製、金物はすべてGOTOHということで
GOTOH製を選んでみた。
かなりナットに近づいてしまったので
3/4弦用の高さのある方のゲタを使ったが
それでもかなり強めに角度がついてしまった。
肝心のテンションはまあ、こんなもんだろうという感じ。
50'sストラトはストリングガイドがヘッド面ベタ付けなので
それを考えりゃそうおかしな状態ではない。
小僧の頃に喉から手が出るほど欲しかった、
カタログの中にあったアレが手元にあるのは
なんだか不思議な感じだ。
苦手なはずのミディアムスケール、Rの大きな指板でも
ジャクソンと違って、このギターは不思議とよく手に取る。
実は、これに至るにちょっとした回り道をしている。
次の記事にでも書こうと思う。
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音楽とギター
2023-11-21T21:00:00+09:00
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Aria pro II Fullerton (Part2)
THE  あけおめ。
以前 こんな記事 を書いた。
Aria pro II Fullerton|無礼院慈安宮
近年のアリアのラインナップに
こんなモデルが追加されている。
AE -Aria Evergreen-| ARI...
THE あけおめ。
以前 こんな記事 を書いた。
Aria pro II Fullerton|無礼院慈安宮
近年のアリアのラインナップに
こんなモデルが追加されている。
AE -Aria Evergreen-| ARIA 荒井貿易株式会社 Arai & Co., Inc.
エバーグリーンという新シリーズで
フラートンストラトが復活しちょるのよ。
ついでにそれっぽいテレとか
プレベタイプまで追加されちょるw
ウチにある初代フラートンにも
海外向け、輸出仕様が存在したが
現行モデルにも
海外向けラインナップがある。
714-MK2 -Fullerton- Aria Guitars
そう。
海外向けにおいては、
明確に”アリアフラートンストラトの復活”
なわけだ。
国内向けAEシリーズには無い
”Fullerton”の文字が
きちんとヘッドストックにレタリングされている。
少し遡ればアレがあった。
ハイエンド機になってた期。
FL-STD I ARIA 荒井貿易株式会社 Arai & Co., Inc.
製造はT’sが請け負ってたとか
なんかで読んだような気がするが
定かじゃない。
Kleinピックアップが奢られ、
240R指板のトラディショナルなモデルと
350R指板のスクエアボディ、モダンなタイプ
二本立てで展開してたようだ。
ともあれ、
そんなせいか、
前述の記事にちょいちょいアクセスがある。
実は、一昨年だったか、
近所の楽器店でAEシリーズを見て
なんじゃこりゃとなって店員さんと話をした。
アリアの新作ですって言うんで、
いや過去にこれこれこういうカクカクシカジカ
アリアFLとかでググると出てくるよと
店員さん、スマホで早速調べだした。
ありました?と様子をうかがうと
見てたのはその、
このブログの例の記事だったw
一番上にありましたよ?だってw
基本、初代FL(フラートン)は
半島製の安ギターだ。
どこかで中古の個体を見つけても
過度に期待すべきではない。
しかし
低価格のみを追求したような
低品質な楽器ではない。
素性を理解して弾く分には
そう悪くない相棒になる。
参考になるかどうか知らんが
いくらかうちの個体の状態を
画像でここに残しておこうと思う。
まぁ、
ピックガードからしてこんな感じだ。
シェイプと全然あってねぇ。
安ギター関連でよく見られる加工、
ネックポケットの底がデコボコなやつ。
マシな方なのかもしれないが。
一応シムのつもりの物体が置いてある。
薄いプラ板のようだった。
ただ、その凸凹面に置いてもだねw
実際このギター、
仕込み角が僅かに逆方向についている。
気付いたときはめまいがした。
で、ネックはというと
これがちょっと気になる。
雑過ぎん?www
ロッドのケツがしっかり固定されているなら
まぁ別にいいけれどもw
個人的にこの
アジアンメイドのギターに良く載ってる
ナロー・スタッドピッチのブリッジが
あんまり好きじゃない。
スタッドの頭が揃ってない。
6本真っ直ぐに穴が開いてないんだろう。
俺は大抵の場合
シンクロタイプのユニットが載っていたなら
フローティングさせるけれど
このギターは
うちのギターで唯一フィッティングだ。
実はこのギター
買ってからサーキットを開けたことがない。
リアPUが片方「だけ」ダイレクトマウントという
ぶっ飛んだ仕様だったからだ。
だって普通に考えたら、このネジ外したら
PUのベースプレートの下にバネがいると思うじゃん。
付けるときめんどくせぇなと思うじゃん。
ところがどっこい、
PUの下には何やらスポンジ状の物体が居て
こいつの反発力で持ち上がってるだけなのだ。
いや、俺さ、
ほんとにストラト以外のギター、
まともに知らないんだけどさ、
ダイレクトマウントってこんなもんなの?
そうでなくてもこのギターの場合
例えばリアPUの高さを上げたい場合、
6弦側はネジを緩め
1弦側はネジを締めることになる。
まぁ細かいことだし、別にいいんだが。
電装パーツは予想通り。
価格帯に準じたものといえる。と思う。
SSHなので一応気になったんだけど
コンデンサはシングルコイル優先で473、
しかしポットはハム寄り、
500KΩAカーブのようだ。
これは狙ってこの仕様なのかW
いつか回路いじる時にでも
VOLポットのハンダの下を見てから考えよう。
PUは3つともダンカン・デザインド。
明らかにリプレイスだろう。
だから配線の取り回しがテキトーなのは
メーカーのせいじゃないw
弁当箱キャビティに収まりゃいいんだから。
この個体は
多少なりわかるヤツが
あまり費用をかけずに少しでも
グレードアップさせようとした意図が
いくらか窺える。
パーツで目に付くのはペグ、
ネットで見かける個体はどれも皆
無印のロトマチックだ。
ギヤケースの彫りこみではなく
ギヤカバーのプリントでロゴが入れられた
後年もののGOTOHペグは
この個体の製造期である90年代前半には
まだ無い。
というような目で見るならば、
サテン仕上げのこのネックにおいて
ヘッドフェイスのみグロスって仕様も
どうも見かけたことがない。
ついでに言うなら、
トラスロッド・アジャスト・ホールが
綺麗に黒く塗られている。
これだけで見た目がグッと締まる。
ちょっと木くずのっちゃってるけどね。
国内仕様ではこれも見かけない
輸出向けモデルは
アジャストホールにプラグがはめ込まれている。
レンチを刺すため真ん中がくり貫かれた、
アメスタなんかでよく見た仕様だ。
この個体においては
輸出仕様に寄せる形でルックスを向上させるべく
ヘッドフェイスのオーバーラッカーと
アジャストホールのブラックアウトを
購入後に誰かが行った可能性を考えてしまう。
そして度肝を抜かれたこれだ。
ウラブタ落とし込み。
いや、珍しくもないなんて言わないでくれ。
こんな価格帯(当時定価¥28,000)で
実装するような仕様じゃない。
一応クリア乗ってるから、
デフォルトだとは思うんだが
どうもこれも、
ネットで見かける他の個体が
同じであるように見えないものが多い。
まさか、ねぇ。
ちなみにこのギター、
俺が生まれて初めて
ウラブタ付いたまんまでいいやと思った
記念すべきギターになった。
ところで
ブリッジアースの線がえらいことになっとる。
このギター、
アーム使わない方向だからいいけど(よくない)
最初に安ギターとは言ったが、
少々ラディカルな仕様にして
フラートンさん名前だけ貸してください、
なんていう適当な代物ではない。
輸出仕様は
なんとネックジョイントが5点留め(!)だ。
指板エンド以降極端に薄くなったネックが
フロントPUの下辺りまで伸ばされ
ボディとの接触面積を稼ぎながら
指板面から極端に下げられた表側は
弁当箱キャビティの一部を形成する。
ジョージ・フラートンとて
関わる以上、
そしてフラートンの名を冠す以上、
日本国内向けでは需要と価格帯、
そこからくるコストの問題で
少なからず制約があるのだろうが、
ことアメリカ市場で売る分においては
できる限りやりたいことをやらせてくれ、
そういう意欲に満ちたモデルであった、
そう思わずにいられない。
そして現実に
少なくとも海外市場では
一定程度の評価があるのだろう。
そういう裏付けがあってこその、
今回の「復活」なのだと思う。
現行714AEにおいても
ボトムアジャストでありながら
ネックを外さずに調整できる
現代的な仕様のトラスロッドや
標準装備のウィルキンソン2スタッド、
コストと美しいルックスを両立する
キルテッドメイプルトップのポプラボディ、
単なるネタ切れの焼き直しではなく
「進化を遂げた復活」であると感じる。
輸出仕様に至っては
標準でローステッドメイプルネックだ。
欲しくなるじゃないかw
俺は当記事の個体を超破格で手に入れた。
しかも気の利いたカスタマイズ済みでだ。
店頭でひと目見て「面白い」と思った、
その「面白い」が具体的に何だったのか
この記事を書いたお陰で
なんとなく整理できた気がする。
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音楽とギター
2023-01-04T18:00:00+09:00
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Restored Greco SE-450 "Spacey Sound"
実家からサルベージしてから実に5年、
このエントリーにおいて紹介された
グレコSEの再生がようやく完了したので記録する。
俺はプロのリペアマンではない。
ジョイント部分の乱暴な工作跡などはそのままだ。
戒めの記録でもある。
二度と大切なギターを台無しにしないように。
...
このエントリーにおいて紹介された
グレコSEの再生がようやく完了したので記録する。
俺はプロのリペアマンではない。
ジョイント部分の乱暴な工作跡などはそのままだ。
戒めの記録でもある。
二度と大切なギターを台無しにしないように。
最も状態の酷かった指板は素地調整、成形。
若気の至りスキャロップも
どうにかこうにか自然に見えるように。
ナットは人工象牙タスクを使った。
あらかじめ弦溝ガイドが彫られ
7.25Rに合わせたものがラインナップにある。
トラスロッドナット。
ブレット(弾丸)トラスロッドと呼ばれる所以。
ロッドはほとんど締められていない。
締めた記憶もない。
塗装を悩んだ結果、
水性ウレタンニスを刷毛塗りすることにした。
ウレタン塗膜さえ得られれば
どうせ抜けてしまう溶媒など
溶剤だろうが水だろうが関係ない。
それにこれなら自室で出来る。
仕上がりはそれなりにはなってしまうが。
数度塗り重ねてみたところ
手ごたえを感じたので、
次の週末再度数回塗ってしばらく乾燥させる。
塗膜の厚み的にこれで良しとした。
若気の至ロップも
それなりに誤魔化せたと自分に言い聞かせる。
指板を軽く研磨したのち
フレットも軽く磨く。
そもそもがだいぶ減っているので
エクボを消そうとか
まして擦り合わせを行えるほどの余裕はない。
若ロップだって、
そもそもフレットの減りのせいで
麻呂少年が思いついてしまったわけだし。
ブリッジは結局
ネジ穴修正を施したのち
元々のモノを使うことにした。
そのため分解清掃を施した。
S.T.Cと刻印のある
当時の国産の定番だったものだ。
トーカイ、トーカイ製フェルナンデス
マツモク製アリアなど、
56㎜スタッドピッチを持つ
フェンジャパでおなじみの
”あの”ユニットが出てくるまで
これが長いこと使われた。
実は
ずっとこのユニットの弦間ピッチを
11.3㎜だと思い込んでいた。
当時のCBSストラトのダイキャストトレモロを
そのままコピーしたものだと。
ところがこいつの弦間ピッチは11㎜、
スタッドピッチはそのまま55㎜だ。
イナーシャブロック底面の「P-11」は
型式か何かだと思っていたが
ご丁寧にピッチが明記されていたわけだ。
プリCBS期のブリッジは
弦間11.3㎜(ないし11.2㎜)のプレートに
10.8㎜のサドルが載っていたそうだ。
そしてそれが
ヴィンテージトーンの重要要素なんだとか。
・・・じゃあ俺がオレンジでやったアレ、
あながち間違ってねぇんじゃねぇか。
ともかく、
その後続く
国産10.8㎜のスタンダードの根拠でもあり、
このユニットの11㎜は
間を取ってこれでいいんじゃねぇか?
ということだったんじゃないだろうか。
国産規格に合わせたピックガードを買い、
グレコのソレと
そう変わっていないことに当時驚いたが、
結局「ちょっとだけズレてる」ってのは
ビスで留める上でこの上なく厄介だ。
まるっきりズレてんなら、
ただそこに新たに穴こさえりゃいい。
結局穴埋めを余儀なくされた。
アレキサンダー・プリボラの
”カワイイ”ピックアップがようやく日の目を見る。
入手できたのがホワイトカバー付きだったが、
多少焼け色のついたものに変える。
73の時よりは
多少綺麗に配線出来た気がする。
深さの足りないキャビティを気にして
当初予定していたものよりは
少し小さめのコンデンサを付けた。
フィルムの0.047mf、耐圧400v。
コンデンサである以上、
ある程度エージングは必要なものの様だ。
ハンダの熱を食らってる以上、
落ち着くまで本来のトーンにならない。
実は73も
当初期待と違うサウンドで拍子抜けした。
しかし今では深みと艶を含む
まぁ悪くないトーンだ。
ただ、
最近は、やっぱりストラトにはセラミック、
あの見慣れた煎餅みたいなやつがあってる気がする。
耐圧のそれほど大きくないセラコンこそが
サウンドの「枯れてる」感の演出に
効果的なんじゃないかと。
ピックガードを閉じ終えたとき、
なんとなくじわっと来てしまった。
ただ、
セレクターのノブが手持ちにないことに気づいて
感動の余韻は煙のように消えた。
まぁいい。
通販ですぐ届く。
俺はハイエンドギターなんか所有したことがないし
ホンモノのヴィンテージストラトだって
所有した過去がない。
なんなら新品のギターを買ったことすら
たったの数回だ。
今でこそ
CBS期のストラトも
ニア・ヴィンテージのように扱ってもらえるが
なんてことはない
俺の感覚ならただの中古ストラトだ。
プリCBSとは違う、
なにかと「雑」な造りが欠点でもあり
また可愛さでもある。
以前も書いたが、
このGreco SE450がファーストギターで
そのあとにSE(確か、だが)600、
57なんだか54なのかよくわからんSupersoundだった。
その次にフェンダージャパンのST57、ST72ときて
その後には2本のCBSと出会ってしまう。
この2本のCBSとの付き合いが最も長く
次はもうCool-Zだ。
他にもごちゃごちゃと、様々なギターが
通り過ぎたり居座ったりしてはいるが、
メインもしくはサブとして扱ってきたのは
いつの時代も
3シングルのストラトモデル、
あるいはストラトキャスターそのものだ。
気付いただろうか?
つまり2本のCBS以外、
結果的にフジゲンしか弾いていない。
俺をこの木と樹脂と金属の集合体、
ストラトとかいうオモチャに夢中にさせた、
そして本物のラージヘッドにまで
たどり着かせたフジゲンと、
今なお
俺とストラトを
どうにかつないでくれているフジゲン。
もう、
唯一、多少は得意な
ギターとやらにしがみついてるだけじゃないか
そんな風にも時たま思う。
いいじゃないか。
長い道のりの途中
自分の存在意義を見失いそうなとき
信じていたものが揺らぐとき
己が存在にリアリティ、
臨場感をもたらしてくれるなら、
唯一俺を裏切らないこいつらに
寄りかかって杖にしたっていいじゃないか。
そもそも
Grecoをもう一度弾きたいと思ったのは
Cool-Zのネックグリップが
Grecoを思い出させるからだ
今こうして握り比べると全然似ていないが
Uシェイプに近い、肩の張った感じが
たまらなくGrecoを連想させたからだ。
俺はいったい何者なのか、
それを見失いそうなとき
ヒントをくれるのは
いつだってギターだ。
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音楽とギター
2022-11-27T16:00:00+09:00
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"足立祐二"
一昨年、
DEADENDのギタリスト足立祐二氏が他界された。
確かに好きなギタリスト、
或いは影響を受けたであろうアーティスト、
そういう位置づけではあると自覚はしていたが
自分でも驚くほどに
自分の中での彼の存在は大きく、
一昨年以来
(彼に関することに於いての...
一昨年、
DEADENDのギタリスト足立祐二氏が他界された。
確かに好きなギタリスト、
或いは影響を受けたであろうアーティスト、
そういう位置づけではあると自覚はしていたが
自分でも驚くほどに
自分の中での彼の存在は大きく、
一昨年以来
(彼に関することに於いてのみ、ではあるが)
すっかりと時が止まってしまっている。
ショックで何も手につかないだとか、
よく言う「なんとかロス」みたいなことではないが
彼の死に関することにおいてのみ
すべての思考が処理を停止する。
今まで
状況に押し流されるように生きてきた。
自らの願望、
或いは選択意思決定の作用する余地の
あまりに少ない人生だった。
趣味に割くことのできる余裕が
時間的にも精神的にもない時期もあった。
2005年、
ソロアルバム"You's Alien"に出逢う。
俺は狂喜乱舞した。
1990年の"PSYCHICAL ISLAND"以降の
一切の活動について知らなかったからだ。
実際作品の仕上がりも
彼の魅力の詰まった素晴らしいものだった。
舞い上がった俺はアマゾンの商品ページに
厨二病まがいのレビューを書き殴り
勢い余って
当時のファンクラブ宛だったか、
本人にメールまで送ってしまった。
すると本人から丁寧な返事を戴けた。
俺の狂気的大絶賛を喜んでもくれたが、
病気による耳の不自由の苦しみや
活動の苦難について書かれており、
そのときに、なんというか、
おかしな話だが
罪悪感めいたうしろめたさを覚えてしまった。
俺は何も知らなかったんだな、と。
うまく言えないが
簡単にファンですなんて
言う資格がないような気がしてしまった。
だって
「ファン」は皆
追いかけて応援し続けてきたんだから。
だからというわけでもないが
その後も境遇はたいして変わらず
それ以降の彼の作品は
満足に聴けていない。
彼が此の世を去った今も。
俺は彼の死をどこかで受け入れていない。
未だ聴いていない作品がまだたくさんあるから、
曖昧にして誤魔化しておける。
だからといって
哀しみに任せて貪るように
それらを聴き漁ることもできずにいる。
無意識に回避しているのだと思う。
彼の残した録音、演奏作品を
全て聴き終わる時がいつか訪れ
もう新しい作品は
二度と生まれてこないという
現実に直面することを。
最近気付いたことがある。
俺は自分の為に生きていない。
足立祐二は、恐らくは死の瞬間まで
自らの求めるものの具現化に
その命を投じた。
俺は
一体誰のために
何が為に生きているのだろう。
これからも
それが自分にまかり通る限り
足立祐二というギタリストの死を
曖昧なままにしておくのだろう。
誰それの魂は永遠だとか
私の心の中に生きているとか
そういうのは
死を受け入れた後でないと言えない。
今までの様に
俺の知らないどこかに
足立祐二は居るんだろう。
そういうふうに自分を
誤魔化しておくことにする。
今のところは。]]>
音楽とギター
2022-10-11T01:20:30+09:00
Brainflow (麻呂)
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