お盆です。
いくらか休みがあってよかった。
墓参りをして実家によってきた。
いつかは片づけなきゃと思っているがそのままになっている、
ラスボスの洞窟のごとき俺の部屋から
一本ギターを救出してきた。
これだ。
Ampeg Stud おそらくはGE100というモデルと思われる。
ぜんっぜん思い出せないが、若かりし頃にジャンクとして、
どんな代物なのかも知らずに数千円で購入したはず。
購入時点でブリッジパーツとトラスロッドカバーが欠品。
今回何故か目に留まって連れ帰った。
調べてみると70年代中頃に売られていたシリーズで、
Heavy Stud、Super Studという上位機種も存在するようだ。
日本製である。
これを見ていて思い出した。
随分前に実家から持ってきたギターのガラクタパーツの中に
新品のGOTOH製チューン・オー・マチックブリッジがあったが
これの為に買ったんじゃないだろか?
これだ。
つけてないってことはスタッドピッチが合わなかったか?
ベースプレートを外してみると、
スタッドはウラから留められた皿ネジという
予想のナナメ上を行く仕様。めんどくせぇ。
今これを書きながらひょっとしてと思って
ガラクタ箱をあさってみた。
やっぱりストップ・テイルピースもある。
ただどちらも
ビミョーにスタッドピッチが合わない気がする。
エイッと押し込んだら入りそうなレベルだけど。
ボディバック。
おぉ!単板じゃん!ワンピースじゃん!と思うでしょ。
合板、集成材なのである。プライウッドだ。
昨今の安ギター的な手法を70年代前半にだ。
そして恐ろしいことに
ネックまでもが。
さすがにボディより細かく貼り合された材ではある。
それを柾目方向に削り出すことで成形されているが、
これだと合板の貫通方向ではなく
断面方向にネックセットボルトを入れることになるうえ、
SGシェイプのためか、
ネックバックにストラップピンまで付けられている。
怖 く な い ん で す か ?
なんかフロントPUの向きがおかしい気がするが、
画像検索で出てきた他の個体でも同じ仕様が見られたので
これがデフォルトなんだと思う・・・たぶん・・・
Ampegっつったら、俺的に思い出すのはダン・アームストロングと
なんかPUが簡単に交換できる透明なギターだ。
これもきっと凡人の俺にはわからない意図がある。多分。
ネックセットボルトを無造作に緩めたらベキベキっと音がして
少々肝を冷やしてしまった。
そうです。こいつらは合板。
緩めるのも締めるのもなるべく均等にしないと。
ストラトのようなつもりではイカン。
何かしらスタンプやデイティングがあるかと開いてみたが
なんにもない。
加工は綺麗で精度もとても良い。
さすが良き時代の日本製。
端っこ通ってコントロールキャビティに行くザグリが
マツモク期GnecoロゴのGrecoを連想させる。
ただハムは端っこからコード出るから理にかなってる。
Maxonとパテント・ペンディングの刻印。
同じナンバーがスタンプされたPUは
二つとも同じもののように思える。
年代判別のヒントを期待したけど何もない。
ポット等にも何もない。
調べてる時にこのモデルは73~75なんて見た気もする。
ネットオークションにでも出したら小遣いくらいになるかも、
なんて少し考えていたが、手放すのも惜しくなってしまった。
自分と似たような歳のギターだって知ったもんだから。
Youtubeでも多少見つかる。
ジャパニーズ・ヴィンテージ・アンペグなんつって
大事そうに弾いてるの見たら、
なんかこっちも親心めいたものが湧いてくるじゃないか。