ここ数年、地域の自治体役員をやっている。家を買った頃から予定が決まっていたし、仕方ない。しかしおかげで日々のスッ飛んでいき具合がハンパない。
去年、一昨年は公民館役員だった。
公民館てのは、一体いつ頃、誰が始めたか知っているだろうか?
実は、公民館なるものを日本にもたらしたのはGHQだ。
日本人は昔から、神事祭事から会議相談事集まりごと、何かといえば村の神社に集まった。その文化を変えてしまえば、日本神道や天皇を中心とした日本人の精神性や団結力を弱体化出来るかもと考えたのだろう。
ところがだ。
ウチの地域の公民館は神社の境内に在って、今日に至っても、やれ今年の神社のお祭りはどうやろうか、なんていう会議を、他でもないその公民館でやっている。
続いてきた、続けられてきた事には意味がある。失うべきではない。たとえよくわからないままなんとなく続けてきたことでもだ。折角ならば、何かの折にその、「よくわからない」部分について調べてみる、知ってみるといい。
そんなことはいいんだが、市の地区の地域の配布物に埋もれかけている、少し前に組んだサーキットが気になっている。
木部加工待ちのサーキット。
弾きてーのよ。折角ピックアップ買ったのによ。
実はオレンジに載せる手もあると考えていた。
54狙いのキャラクターのPUを、ヴィンテージタイプではないにしろ、スラブローズの一応62タイプのストラトに載せるってのがなんとなく抵抗があっただけで。
オレンジに載っているのはフェライトタイプ、日本製ギターおなじみのゴトーピックアップス製で、フェライトタイプの恩恵でパワーがありレンジも広く、嫌いではない。
なかおさん的には余り好きではなかったようだ。判るような気もする。「ハムバッカーに慣れ親しんだプレイヤーが期待するようなシングルコイルらしさ」という感じのトーンではない。事実俺だって載せ替えるなら?を何度か夢想した。
よし。オレンジに載せよう。
かつてのフェンダージャパンには、わざわざポールピースピッチを48/50/52mmに設定したものもあった。ブリッジに近づくにつれ広がる弦間を考慮したもので、そういう細かなワザが、ジャパビン伝説を作り上げたんだろう。
この個体はフロントが52mmなので全部同じ、つまり本家と同じだ。
あまり見た目の印象を変えたくない。PUカバーはそのまま使える。
軽く掃除する。いいねぇ。良いヤレ具合だ。
ピックガードもいくらかキレイになった。
弾きキズが凄い。凄いってのは、1弦側のみ、リアとセンターの真ん中辺りからフロントの手前までの範囲、ほぼ同じ幅で傷がある。その範囲以外一切ない。
ピッキングスタイルが垣間見える。素晴らしく安定したフォームで、表情を変えるためにこの範囲内を移動しながら弾いていた、ということだ。
俺のギターなんてそこら中弾きキズだらけだ。確かに意図的にありとあらゆる弾き方をする。しかし縦横無尽自由自在という言葉を使えば聞こえは良いが、安定とは程遠い。
セレクターはALPHA、またはその海外OEMと覚しきものだった。性能的には申し分ないが、実はアルファタイプは
なぜだか知らんがレバーが長すぎる。ノブがずいぶん高い位置になり不格好この上ない。Cool乙だってそうだが我慢して使っている。
カタカタカターンのために、DMも用意してある。いつからか品番の後ろにSが付いたが、何かが変わったのか、現物で比べてないので知らないままだ。ちなみにGSとなっているのは、金メッキ端子仕様のものだ。
これを使うつもりでいたが、何故か元々付いていたアルファタイプのネジがインチサイズだった。
それならばと、前回このPUといっしょに使ったCRLを、アルファを止めていたネジで固定して使うことにする。
DMを使えば、その部分だけはグレードダウンだが、これならグレードアップと言っていい。
余談だが、オレンジのボディ、ST362はものすごく息が長い。廉価版スタンダードストラト用として相当程度歴史を重ねている。近年になって知ったが、少し前に惜しまれながら歴史に幕を閉じた、誰もがお世話になった老舗フェルナンデス、あそこの輸出用ストラトってのがある。中古市場でよく見るLE-1という半島製の他にLE-2という日本製もあるようで、なんとそれのボディはST362だ。
ポットはCTSのミリ規格を使う。
少し穴に余裕があるし、セレクターのことがあったのでインチのポットを当ててみたが入らなかった。
そう、国産ポットの廻り止め突起の逃げが切ってあるガードはほぼミリ規格で切ってある。
少し穴を広げれば、ヘソ出しCTSも使えたが、そこまではいいだろう。
NBストラト用に組んだときと同じ、104のセラコン100V、トーン1にフロントセンター、トーン2はリアのみの変則配線。
オレンジドロップはつかいませんでした。とか書いておこうw
それから、ストリングガイドのゲタがないのが少し気になっていたので、確かFJに付いていたと覚しきものを付けておく。
セレクターノブ以外、ほぼ変わらない見た目で完了。
指板ラディアスがギブソン並みにフラットなので、ストラトキャスター初期を模したトールG/D、大きく高低差のあるスタッガードポールピースはバランス悪化の方向に働くかもしれない。
誰が聞いてもストラトキャスターという音になった。
ハイパワーワイドレンジのフェライトPUに比べればそりゃ弾きにくくなったが、低着磁ローパワーのシングルコイルと低耐圧のセラコンの組み合わせ、62ルックのストラトらしからぬ枯れ感がある。これは面白い。
回路が馴染むまで様子を見ることにする。